天青石の欠片

カレンダー

10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

コレピク

最近の記事

カテゴリー

プロフィール

ヒロ

  • Author:ヒロ
  • まったりのろのろ

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

スポンサーサイト

--.--.-- スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

愛しき世界

2007.05.17 短編
飛び散った儂の力を回収する事がお主の役目であり存在理由だ。それを忘れるな。
頭の中に響く声。私を生み出した絶対的存在の、支配者の声。
薄く開いた目蓋の間から白い光が差し込む。光に慣れ視線を動かせば、そこには声の主の姿。
「役目が終わればお主は再び儂の中に還る。だから、余計な感情は必要ない」
口の端をほんの少し釣り上げた主君の言葉に、私はただ頷いた。
コメント0
トラックバック0

満月夜

2007.04.04 短編
あの日も綺麗な満月の夜だった。
コメント0
トラックバック0

遠い世界の物語4

2007.02.22 遠い世界の物語
それから男は月に二、三度巫女の元へ訪れるようになりました。男は巫女が外の世界を知らないことを知ると、国一の絵師に国の風景や名所を描かせて巫女に見せ、自分が見てきた美しい景色や国の人々、民話や童話を話しました。巫女は大変喜び、いつも男の話を楽しみにしていました。
そうしていく内に二人は互いにひかれあうようになりました。
巫女が微笑むと男の頬が朱に染まり、男が巫女の細い手にそっと触れれば巫女の胸は甘い痺れに満たされました。

ある日男は意を決して巫女に愛を伝えました。
男の愛は一途でそして情熱的な彼らしい言葉で巫女の心へ伝えられました。
巫女はとても嬉しくなりましたが、自分の想いを男に告げることはできませんでした。

巫女は世界を想い世界の安定を神に祈り続けなければならない存在故に世界以外を強く想う事は許されないのです。

男は返事を急かす事無くその日は神殿を後にしました。
巫女はとてもとても悩みました。胸の辺りがもやもやとしたものでかき回されているようでした。
使命としての愛と一人の人間としての愛の狭間で巫女の心は悲鳴を上げ瞳からは涙が溢れています。
そうして巫女の心が押し潰されそうになった時、ふわりと甘い花の香が巫女を優しく包み込みました。
覚えのあるその香りを辿るように振り返れば、髪も瞳も肌も服も白く美しい人間が数歩間をあけて巫女を見つめています。

魔法使いと呼ばれるその白い人間は、巫女が神殿へ連れてこられた時から時々ふらりと外にいる守りの神官の手を擦り抜けて巫女の元を訪れてはただ何をするでもなく巫女の傍で巫女の話相手になってくれていたのです。

魔法使いは泣いている巫女の傍に寄り何故泣いているのか静かに問いました。巫女は小さな頃からの知り合いであるこの魔法使いのことを何でも話せる相手と慕っていたので、今の己の気持ちを魔法使いに全て話しました。
全てを聞いた魔法使いは宥めるようにゆっくりと巫女の背を撫で、己の望む道を進んでいいのだと囁きました。
けれどそうすれば世界が滅びます。巫女が言えば魔法使いは小さく微笑んで、私を信じなさいと告げ巫女の元を去って行きました。

一人残された巫女を、白い月の光が青の硝子天井を通して彼女を青白く照らし出していました。
コメント0
トラックバック0

はじまりのはなし

2007.01.17 短編
星が生まれるずっと昔、何もない空間でひとりの子供が目を覚ました。
子供は何もない空間を彷徨い歩いたが、どこまで行っても自分しか存在していないことに寂しさと不安を覚え、涙を流した。
すると右の目から零れた涙が光となり、左の目から零れた涙が闇となり、ふたつが生まれたことで時間が生まれた。
ひとりではなくなったことで子供はとても喜んだ。
光と闇は子供のために何かを創ろうと考え、闇が黒い箱を、光がきらきらと光るいくつかの白い粒を黒い箱に入れて子供に与えた。
子供は喜んで箱を受け取ったが、子供が箱に触れた途端、箱は消えて無くなってしまった。
何度箱を与えてみても結果は同じで、子供は己の力に恐怖して眠りについてしまった。
子供が眠ったことで悲しくなった光と闇は、生(光)から再生を、死(闇)から破壊を併せ持つ宙という名の子供を生み出した。
そしていくつかの小さな黒い箱と光の粒と種、自分達の小さな分身達を残し、子供が触れても壊れないくらい強い箱にするよう宙に伝え子供が寂しくないよう子供のそばで眠りについた。
宙は少しずつ時間をかけて箱と粒を強く大きくしていき、大きくなった粒を粉々にして新たな粒を作り出し、そこに種をまき、光と闇の小さな分身達を置いて種を育てさせた。
宙は発芽しなかった種や力を使い果たした種を回収し再び元の種へ生まれ変わらせるために輪廻を生み出した。

強く大きくなった黒い箱は宇宙、数多の光の粒は星、まかれた種は命と呼ばれるようになるのは、それからもう少し後のこと――――……。
コメント0
トラックバック0
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。